







牧野伊三夫さんの初の料理エッセイ本、『かぼちゃを塩で煮る』(幻冬舎文庫)。食べること、呑むことが大好きな牧野さんは、家での料理にも、創意工夫をこらして、いつでも美味しく食べることを楽しんでいます。
幼少時の食の記憶、普段の買い物や、料理の仕方、1つずつ語られるエピソードに、食いしん坊の顔を覗かせて、読んだ後に、ご飯を作ってみたくなる随筆です。
分量は掲載されていませんが、読んでこれくらいかなっと作れるようにメニューが紹介されています。表題のかぼちゃは、私も塩だけで煮てみましたが、かぼちゃ本来の甘みが引き出されて、とても美味しかったです。
文庫化により、随筆が3本追加されています。
台所に、ちょっと置いてもいいサイズ感です。
2019年4月初版
幻冬舎文庫
248ページ
牧野伊三夫:画家。
福岡県出身。多摩美術大学卒。美術同人誌『四月と十月』同人。全国のギャラリーで個展を開催。食や旅、銭湯など暮らしの楽しみを題材にした著述も多数。著作に『僕は、太陽をのむ』(港の人)『かぼちゃを塩で煮る』(幻冬舎)『牧野伊三夫イラストレーションの仕事と体験記1987-2019』(誠文堂新光社)など。