




「わたしは十円玉。その日の夕方、パン屋のレジのなかにいました。」
パンを買いに来た男の財布から、銭湯の番台のおばさんの手へ、そして焼き芋屋さんへと次から次へと、十円玉は旅をします。
ささやかな暮らしを営む人々の暮らしを垣間見る十円玉は、楽しげに人々の間を行き過ぎていきます。日々を楽しむ画家、牧野伊三夫さんらしい視点で描かれた物語。
size:188x260mm
28ページ
2021年7月初版
*サイン入り
牧野伊三夫:画家。
福岡県出身。多摩美術大学卒。美術同人誌『四月と十月』同人。全国のギャラリーで個展を開催。食や旅、銭湯など暮らしの楽しみを題材にした著述も多数。著作に『僕は、太陽をのむ』(港の人)『かぼちゃを塩で煮る』(幻冬舎)『牧野伊三夫イラストレーションの仕事と体験記1987-2019』(誠文堂新光社)など。