フレーベル館創業110周年記念として刊行された「世界名作絵本シリーズ」の1冊。
『マッチうりの少女』は、清らかな少女の物悲しい物語として知られていますが、町田尚子さんの描く少女は、澄んだ瞳に美しい炎を映し出します。
マッチを擦って、夜の闇に浮かび上がる、少女の束の間の夢の世界は、きらびやかで美しく、現実との対比がいっそう際立ちます。光と闇の中で、少女の本当の幸福を考えさせられる1冊です。
町田さんの筆致、美しい光の描き方(灯りの当たる物の描写)など、きれいでじっと眺めたくなる1冊です。
冬にぴったりの絵本。
*サイン本ではありません。
2019年2月2刷(フレーベル館)
町田尚子:絵本作家
https://naokomachida.wixsite.com/index
著作に『ネコヅメのよる』(WAVE 出版)『さぅらいろのりゅう』(アリス館)『いるのいないの』『あずきとぎ』(どちらも京極夏彦作、岩崎書店)『おばけにょうぼう』(内田麟太郎文、イーストプレス)『だれのものでもない岩鼻の灯台』(山下明生文、絵本館出版)『たぬきの花よめ道中』(最上一平作、岩崎書店)『なまえのないねこ』(竹下文子文、小峰書店)など。
愛猫家で知られ、絵本に必ず猫が描かれています。
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