









「見る人の想像力が作品を完成させるような彫刻を作りたい」
沢田英男さんの作る木の彫刻は、目鼻立ちもつるりとやわらかな人物が、そこにいる風景を、そのまま掬い取ったような佇まいがあります。色調も動作もごくごくシンプルな像は、見る人にその場面を想像させ、自己の内面を映し出す柔らかなスクリーンになります。
掌にのるような小さな人形たち、動物たちは、ささやかに暮らす市井の人々の暮らしに、明かりを灯すような存在です。
花や風景を愛でるように、暮らしの一角に、小さな作品があるのは、美しいなと思います。
作品は様々な場所へ旅立ちますが、こうして1冊の本にまとまると、折々ページをめくって、画集と同じように楽しむ事ができます。
人々の暮らしに寄り添う美術を封じ込めた本。贈り物にもどうぞ。
2021年3月初版(亜紀書房)
128P
size:220x157mm
沢田 英男(さわだ・ひでお)
東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。同大学院彫刻専攻修了。87年、ドイツ政府給費留学生(Der Deutsche Akademische Austauschdienst)として渡独し、Akademie der Bildenden Kunste in Nurnberg にて Christian Hopfner 教授に師事。89年、マイスターシューラーとなり帰国。国内外で展示を開催。
*特典カードが1枚付きます。絵柄は選べません。(最後の画像です)