







柴野民三の短いお話に、茂田井武の素朴で愛らしい線で挿絵がつけられ、目で追うだけで楽しい気持ちになる1冊。
1ページがコマ割り漫画のようにも見えるし、ナンセンスな話も味わい深い絵と一緒になって、何度も見返したくなります。2色使いの絵もとてもセンスがよく、贈り物にもオススメします。
動物たちが実に人間らしく、わがままに自由に貪欲に、愛嬌たっぷりに振るまいます。
*本書は『山ねこホテル』(1947年國文舘刊)を底本としています。著作継承者であるご遺族の了解を得た上で、用字用語及び表記一部を改めるにとどめています。
2010年10月2刷
柴野民三:児童文学者、詩人(1909−1992)
東京生まれ。北原白秋に師事したのち、小川未明主催の雑誌「お話の木」創刊、編集に携わる。1942年より本格的な作家活動に入る。
茂田井武:画家(1908-1956)
東京生まれ。1930年渡仏、1933年帰国。さまざまな職業を経て、1935年より雑誌の挿絵などを描き始め、以降子供の本を中心に膨大な数の装丁、挿絵を残す。