




宮沢賢治の著名な童話『セロ弾きのゴーシュ』に、植田真さんが挿絵を付けた1冊です。
金星音楽団のゴーシュは、うまくセロが弾けずに、しかられてばかり。演奏会へ向けて、練習をしていると、動物たちが訪ねてきます。それぞれに、あれやこれやと曲を頼んできますが。。。
真面目なゴーシュの一途さと頑固さは、人間の弱さや心情をよく表し、相対する動物たちの素朴さが、それを際立たせます。ゴーシュは動物たちと交流することで、どのように変わっていくのでしょうか。
植田さんの柔らかな筆致が、夜の物語の静けさや、表情豊かな動物たちの動きをよく描いています。また文章のページにある手書き模様も、まるで楽譜の音符のようにページを彩って、洒落たデザインとなっています。
愛蔵版として、または贈り物としてもオススメの1冊です。
size:約19x12cm