






二人組のユニット、100%ORANGEとして活躍する、及川賢治・竹内繭子による絵本『ねこのセーター』
どんぐりに帽子をかぶせるのが仕事のねこは、いつも着ているセーターに穴が空いています。なまけものの猫は、仕事にあきてしまいます。すると、どんぐりたちは「あながあいてるよ あながあいてるぞ ねこのセーター」と歌い出し、猫は涙を流します。
なまけもので、いじましい猫は、なんとも人間くさくて、可愛らしい。宮沢賢治の童話のように、不条理なユーモアと切なくも愛すべき日常が描かれた絵本。
表紙見返しと、裏見返しがセーターの編み目になっているところなど、細部まで絵が洒落ていて、色やデザイン的に見ても秀逸な1冊。