



「一冊の本もきっと心を込めて作られています。
大切に売りたいので、たくさんは置いていません。」
開店のお知らせとして書かれた前書きの一文です。
熊本の商店街にある喫茶店orangeの隣に、橙書店を開いた著者の随筆には、とつとつと真摯に言葉を選ぶのと同じように、本を置く店を開いたことや、日々の記憶を紡いでいます。
誰かの住む街に、今こうして小さな本屋さんがあることが、奇跡のように思え、その場所を訪ねてみたくなります。
書き下ろし小冊子付き
(寄稿:伊藤比呂美/川内倫子/坂口恭平/渡辺京二)
装画:坂本千明
2018年5月初版
ナナロク社
192ページ
田尻久子:
橙書店、オレンジ店主。(http://www.zakkacafe-orange.com/)
『アルテリ』責任編集者。
著書に『橙書店にて』(晶文社)『みぎわに立って』(里山社)など。